INTRODUCTION
制作ノート
人と人との関わりあいだったりそれぞれの関わりあい方への興味からその背景に透けてみえる社会を自主映画として作ってきた内田伸輝は、『ふゆの獣』劇場デビュー後、他社と組んで『おだやかな日常』『さまよう獣』の二作品を撮った。同時に、思う存分ジックリ撮りたい、自主で撮りたい思いが膨らんでいた。
- 2014年11月
- 題材を「恋愛とは何だ」に決定。公私にわたるパートナー・斎藤文との日常会話の中から、撮影はどうするかなど実際的側面も含めて膨らませていった。
- 2015年1月
- 日刊ゲンダイの美人局の記事を目にし、美人局とニートの恋愛についての企画書とプロットを作成。脚本を書き始める。
- 3月
- 主演俳優のオーディション、応募総数100件上。同月、須森隆文が決定。髭の濃さと、何度ものダメ出しをよく聞き忠実に再現しようとしながらも自分のオリジナリティを入れていこうとする姿勢があった。
- 4月
- ヒロイン応募総数100件上から櫻井亜衣が決定。日本人には稀な、眼だけでさまざまな感情を表現できた。オーディション参加の松永大輔と森谷勇太、出演歴のある志戸晴一と高木公祐、俳優ワークショップ参加者からなど全キャスト決定。
- 5月
- 都内ロケハン。須森隆文は役作りのための衣装準備、櫻井亜衣にオーディション映像を見ながら演技のダメ出しと役作りのための参考資料を渡す。
- 5月30日
- クランクイン。脚本にない街を歩く須森と櫻井を撮影、二人の状況を踏まえつつ脚本を書き直し。毎週日曜日の撮影のために、仕事をこなしながら、水曜夜からは脚本と俳優と天気と炊き出しを考えつつ、どう撮るかを考えるという斎藤の日々も始まった。撮影はキャノンEOS 5D MarkIIIと5本のレンズとほぼ自然光。
- 6月
- 決定稿(第10稿)完成。脚本に沿って、昇と樹冬のシーンから始め、他の登場人物を順次撮影。
- 10月
- 夏のシーン撮了。都内のデモのシーンは、新宿でシールズが実際にやっていたもの。埼玉近郊の荒川沿いでの森のシーンでは、粉塵のように舞いあがる蚊の脅威を知った。須森の髭が伸びるのを待つ間、海と地方都市のロケハンをしつつ、脚本改訂。
- 11月
- 冬のシーン、撮影再開。海は太平洋沿いの千葉から茨城付近。翌月は埼玉で、生きる標語を貼っている達也の家のシーン、ほか町田などでも撮影。
- 2016年4月3日
- クランクアップ。昇が海に入って書を燃やすシーン4日目(週一のため1ヶ月目)も夕闇との戦いとなった。
- 4月10日
- 海の実景撮影。
- 4月24日
- 都内・屋上からの実景を終えて、全クランクアップ。
- 7月
- 粗編終了。7日、配給担当の共同プロデューサー・日下部宅で今後の展開打合せ中に紹介されたJacopoのバンドの音楽を使える事となり、不足していたサウンドに目処がついた。
- 10月
- ポスプロ終了。斎藤文初のグレーディング、色味を黒く落とした。内田初の全サウンド、セリフを聞かせる作りより色んな騒音が聞こえてくる生活というリアリティを重視した。
- 11月20日
- 第17回東京フィルメックスコンペティション部門正式上映、日曜日の午後6時より有楽町朝日ホールにて。公開決定チラシ設置。
- 2017年2月
- 東京フィルメックスで上映時のサウンドについて再考、配給と相談を重ね、劇場公開用にサウンド調整を決断。
- 4月29日
- ユーロスペースで、予告編・ポスター展開と前売販売開始。ゴールデンウイーク期間中にほぼ全キャスト・スタッフ集合して宣伝討ち入り。
- 5月下旬
- 調整サウンド確認を経てDCP完成予定。
- 6月24日
- ユーロスペース初日。





