『ぼくらの亡命』初日舞台挨拶。サハリン国際映画祭決定!報告も。

6月24日(土)、共感か拒絶か!議論騒然の、内田伸輝監督最新作『ぼくらの亡命』(配給:マコトヤ)が渋谷ユーロスペースで初日を迎え、キャストと監督の舞台挨拶を行いました。

登壇は、須森隆文、櫻井亜衣、松永大輔、入江庸仁、鈴木ひかり、椎名香織、森谷勇太のキャスト7人と、監督の内田伸輝。挨拶終了間際、ギリギリかけつけた『ぼくらの亡命』Tシャツを着た出演の高木公佑。

サプライズ登壇は、イラストレーターの笹尾としかず氏。氏直筆のあらたな『ぼくらの亡命」イラストが、主演の二人と監督に贈呈された。思いがけないプレゼントに興奮を隠せない三人なれど、
監督のサプライズ発言「サハリン国際映画祭コンペティション部門への出品が決まりました」と自らもイベント直前に受け取ったインビテーションを手に報告した。ユーロスペース・スクリーン2の145席を埋めた観客に、楽しかったという現場や宣伝活動について、それぞれの立場から語る壇上での発言を下記に記します。

(最初に一言)

スタッフ3人と数人のキャストが、1年間かけて撮影し完成までにさらに1年、チラシ撒きなど積極的に宣伝に参加するという体制について【内田】
コツコツと時間をかけて作った作品です。みなさんの休みを合わせて土日に撮影していったんですが、その時その時のリズムを大事にしながら撮影していきました。本当に楽しかったです。

初主演となる昇役の【須森隆文】
この場から見える光景に本当に幸せを感じています。この映画を吐きたくなるほど愛してほしいです。オーディションで選ばれてから本日の初日を迎えるまでの長期間の中で、塚本晋也監督『野火』が公開され、『トレインスポッティング』スパッド役のユエン・ブレムナーがプロデューサーを務める短編『No Song to Sing』に出演し、本作に続く主演作『青春夜話 Amazing Place』(切通理作監督)の今冬公開が控えています。

初の役付でヒロイン・樹冬役の【櫻井亜衣】
ここに立っているみなさんに支えられてこの日を迎えることができました。冬の海のシーンはとにかく寒くて。内田さんはリアリティを求める演出をされるのでカイロを貼るのも禁止。土日の撮影で風邪をひいて、治そうとするんだけどまた次の撮影で風邪をひいての繰り返しで。ずっと風邪をひいていた印象があります。でも撮影が楽しかったです。

美人局・重久役の【松永大輔】
もしかしたら見終わって嫌な気分になる方もいらっしゃるかもしれませんけど、僕はこの映画は、人が愛して、傷ついて、傷つけて、でも愛して傷つけてというラブストーリーだと思っています。

樹冬の後釜の美人局の女を演じた【鈴木ひかり】
けっこう重たい作品だって思われてるかもしれないですけど自分の感覚でみていただければ。滑稽だなと思うところは遠慮なくクスっと笑ってもらえればと思います。

『貌斬り』助監督役俳優で各界の注目を集めいまやお茶の間人気も沸騰中の【森谷勇太】
重たい作品ですよね。ぼくらも頑張りますけどみなさんの力でちょっとづつ広げていただけたらと思っています。

達也役の【入江庸仁】
どうしようもない登場人物たちのなかで誠実でまともで普通の人だと演じてたんですけど、本編を観たら吐きたくなるほど気持ち悪かった…。

美人局の黒幕の女役の【椎名香織】
それぞれ皆さんが感じてかえっていただけたら嬉しいなと思います。

(そして)

今、この作品を撮ろうと思った理由について【内田伸輝】
作品を作っているときから世界が不寛容な空気というものを感じていて、その空気を描いてみたいなというのがあったんですね。

Tシャツに描かれたイラストについて【笹尾としかず】
劇中登場する自転車に二人乗りする昇と樹冬をモチーフに描かれているが、イラストの自転車は前輪だけが回っていて、後輪が回っていないんです。『亡命するぞ』と昇が一生懸命動くんですけど結果なんにも動いていないーー映画の核心を突くイラストの意図を明かした。

サハリン国際映画祭正式上映決定の喜びを【内田伸輝】
本当にうれしい限り。サハリンは昔樺太と言われていたところで、映画の中に出てくる国後島は今サハリン州の中のひとつの諸島としてあるので、『ぼくらの亡命』と縁が深くなる、かもしれない映画祭だと思います。心の底から喜んでいます。撮影の時から行きたい映画祭とずっと思っていましたから、念願かないました。

【サハリン国際映画祭コンペティション部門正式上映決定リリースにかえて】
第7回サハリン国際映画祭IFF “ON THE EDGE”「世界の果て」(2017年8月25日 – 9月2日/ユジノサハリンスク市・ロシア/http://sakhalinfilmfestival.ru/en/)コンペティション部門で正式上映されることが決定したのでお知らせします。本映画祭は、通称は“オン・ジ・エッジ”。サハリン州がロシアの端に位置することを意味しているが、同時にそこには「中央都市だけじゃなく、地方で映画祭をやってもいいじゃないか!」という気骨を示している。大作が並ぶ大規模な国際映画祭とは一線を画した反骨精神をも表した名で、アジア映画とロシア映画を中心に上映する。2013年には中野量太監督『チチを撮りに』がグランプリを受賞し、同作主演の渡辺真起子さんが審査員をつとめた昨年は矢崎仁司監督『無伴奏』が審査員特別賞を受賞という、日本映画に対する深い造詣ぶりで知られる。映画祭公式サイトには今年の上映作品は発表されていません。しかし、日本での劇場公開が迫っていることを勘案した映画祭事務局が、『ぼくらの亡命』コンペティション部門上映をいち早く知らせてくれるとともにアナウンスすることを快諾してくれました。初日舞台挨拶直前でしたので壇上での発表となりました。